ぶるーむサプリ☆~シアワセ保育士・メンタルのヒント~Vol.21「保育観の違い」がメンタルに来るんです……心理学の視点から⑦認知バイアスについて知ろう

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前回から、私たちが情報を収集し判断する際に、ある特定の要因に基づいて、判断が歪んでしまう傾向である「認知バイアス」について取り上げています。

今回はそのうちの一つ「確証バイアス」についてです。

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日々の生活の中で、私たちが無意識に、

「自分にとって都合のいい情報」を集める傾向にあること、

それを「確証バイアス」といいます。

有名なのは、「血液型」と「人格」を結び付けること。

特に日本人は大好きな話題ですね。

あの人はA型だから、B型だから……長く生きていると

そんな話題を耳にします。科学的な根拠はないのに、

「あの人はB型だから、こういう行動をとるんだよね」なんて

口にしてしまっていることはありませんか。

また、人は第一印象を引きずりやすい傾向もあります。

保育園の例で言えば、出会った最初に印象の良い保護者だった場合

「あの保護者は子育てに熱心だ」

印象の悪い保護者については

「あのお母さんは忘れ物が多い。家では大丈夫なのかな」と思ってしまったりします。

また「運動会はこういうもの」という固定観念から

自分の経験値やイメージに近い情報だけを集めて視野が狭くなり、

他人のアイディアを受け入れられない、ということも、職員会議などの場面であるかもしれません。

誰もが、確証バイアスに陥る可能性があります。

これを回避するには、何か物事を考えるとき、常に「私はいま、確証バイアスに陥っていないかな」と意識することです。

また「自分の意見は本当に正しいのかな」「他の人はどう考えるかな」など、

自分以外の視点、客観的な視点から眺めてみることも回避策のポイントです。

他の人の意見に耳を傾ける、その上で自分の考えをもう一度見直してみる、

という思考のクセ付けをしていかれるといいですね。

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このコラムでは、皆さんからのお悩みを広く募集しています。

子どもたちのために働く、同じ仲間の立場から、

保育の仕事を楽しく続けるためのヒントについて、ご一緒に考えていきたいと思います♪

※医療的な内容については、専門家にご相談くださいね。

(文:鈴木聖子)

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