保育士のメンタルに効くプチコラム「ぶるーむサプリ」です。
保育に役立つ心理学の新シーズン14回目は、「不適切保育の同僚に注意できる?」です。
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Aさんは1歳児クラスの担任です。このところ、同僚のBさんが、子どもに対して「不適切では?」という保育をしているのが気になっています。
2人は仲が良く気が合うので、注意をしてしまったら関係性が崩れるかもしれない、ということをAさんはとても恐れています。でも子どものことを考えたら、保育士としてしっかり注意をして行動を改めてもらわなくてはならないのではないか……園長や主任にも相談することができず困っています。
こうした場合、どうしたらいいのでしょうか。
すぐに上長に相談・報告することができたらそれがベストなのですが、その前に、現場で何かできることはないでしょうか。
言いづらいのは当然。感情的な対立になると逆効果なので、
「責めない/本人を守りながら/しかし明確に」伝えることが鍵です。
その方法について考えてみましょう。段階を踏むとやりやすくなります。
① まず「事実」を整える(主観はのせない)
×「B先生って、雑だよね」
○「今日の昼寝前の着替えのとき、○○ちゃんの袖を強く引っ張ってたよ」
※日付・状況・子どもの反応など、言葉にできる状態にしておく。
② 伝えるときの枕詞
「責めたいわけじゃなくて、見え方を一緒に確認したくて…」
「気づいた時だけでいいから、これ試してみない?」
「子どもの安全の話だから、念のため共有だけさせて…」
→ 最初の数秒で“攻撃ではない”と伝える
③ 代替提案を添えて渡す(指摘だけしない)
「袖を強く引っ張ると脱げにくいときありますよね。最近○○すると脱ぎやすかったです」
「忙しいとつい声が強くなりますよね。うちは上から目線になりにくい言い方に変えたらお互い楽でした」
④ 本人に言いづらければ
園長・主任へ「評価」でなく「事実の報告」として渡す
例:「○日○時に着替えの場面で袖を強く引っ張る様子が見られ、○○ちゃんが泣いていました」
※「〜と感じた」より「〜が見られた」が有効
⑤ 言うタイミング
・その場で短く(数十秒以内)
・人前でなく1対1
・感情が静かな時間(昼寝中など)
現場で使える心理学的なテクニックにはどのようなものがあるでしょうか。
「言いにくさを減らしつつ、伝わりやすくする」時に使えるものをあげてみます。
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1)DESC法(短く使う版)
D:事実「今、袖を強く引っ張っていましたよ」
E:影響 「泣いて怖がっていましたよ」
S:提案 「袖口を少しひろげてあげると脱ぎやすいです」
C:合意 「今日、試してみてもらえますか?」
※4つ全部を長く言わない。1〜2文で伝える。
2)サンドイッチ・クッション
「忙しいときに一人で見てくれて助かった(肯定)」
「ただ、さっきの声の強さにびっくりして泣いていた(改善点)」
「代替策、もし良ければ共有します(提案)」
→ いきなりの否定には、強く反発するという人が多いので、まずは前後に柔らげるクッションを置く。
3)主語を「私」にする(Iメッセージ)
×「あなたの言い方がきつい」
○「あの声の出し方を横で聞いて、私は子どもが委縮するかもと感じた」
→ 相手の人格を攻撃せず、「私がこう受け取った」という形に。
4)こころの窓効果(ジョハリの窓)
伝えないと、相手は「自分の見え方の窓」が開かないので改善しにくい。
「これは嫌味じゃなくて、見えない窓を一回だけ共有したい」という前置きが効きやすい。
5)メタ認知の呼びかけ
「第三者が見たらどう見えると思う?」
「保護者がここにいたら、この場面をどう受け取ると思う?」
→ 相手の自尊感情を守ったまま、視点切替を促す。
次回はこのうち、DESC法について解説します。
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このコラムでは、皆さんからのお悩みを広く募集しています。
子どもたちのために働く、同じ仲間の立場から、
保育の仕事を楽しく続けるためのヒントについて、ご一緒に考えていきたいと思います♪
※医療的な内容については、専門家にご相談くださいね。
(文:鈴木聖子)
