前回までのお話
前回は、自分の気持ちの観察編ということで、
「なぜ、自分は辛いのか」「なぜ保育園に行きたくないのか」
についてノートなどに書き出す(吐き出す)という作業をしてみました。
今回は、
【観察~自分編】のその第2回目
具体的な場面を脳内で再生して、それを客観的に見つめてみましょう。
保育の場面を書き出そう。
あなたは何歳児クラスですか?
フリー保育士の方もいるかもしれませんね。
早番、遅番担当のパート職員の方もいるでしょう。
ノートのページの真ん中に、縦に一本線を引きます。
その左側に、出勤前後からの自分の動きを時系列で振り返って、箇条書きでメモしていきましょう。
一日の動き
- 駅から園まで歩く
- 途中コンビニで昼食や飲み物を買う
- 更衣室のドアを開ける
- 着替える
- タイムカードを押す
- 申し送りノートを確認する
- 担当クラスに入る
- 園長、担任や子どもとの会話
- 先輩に指示を受け配置につく
- 慌ただしい一日の始まり
- 登園した子どもの手洗い
- 順次おむつ替え
- 朝おやつの机いす、エプロンの準備
- 朝の会の間に配膳
- 子どもの手洗い、席につかせる
- おやつの介助
細かく分けるとキリがないぐらい、いろいろな動きをしている自分に気が付くでしょう。
その時に自分がどんな気持ちで働いているか、を
最初に書いた線の右側に書き込んでいきましょう。
自分の気持ちを書き込んでいこう。
一日の動き
・駅から園まで歩く
感情
→気が重い。また一日が始まる
・途中コンビニで昼食や飲み物を買う
→朝ごはんも食べられなかったからちょっと食べてから入ろう。休憩時間が楽しみだな。
・更衣室のドアを開ける
→とにかく気が重い。できることなら帰って休みたい…。
・着替える
・タイムカードを押す
→はぁ、今日も始まった。
・申し送りノートを確認する
・担当クラスに入る
→今日は何を言われるかな。朝からキツイな。もう少し優しい言い方してくれればいいのに。
・園長、担任や子どもとの会話
→どうして私がいつもこの仕事なんだろう。子どもたち、今日も元気だな。
・先輩に指示を受け配置につく
・慌ただしい一日の始まり
→とにかく急がないと!遅いとまた先輩に怒られる(精一杯のスピードでこなしてるのに!)
・登園した子どもの手洗い
・順次おむつ替え
→今日も〇〇先生、テンションが低い、機嫌が悪いのかな。嫌な予感がする。
・朝おやつの机いす、エプロンの準備
→また〇〇ちゃんが泣いてる、他の子のおやつに手を出してる。
・朝の会の間に配膳
→子どもにもキツイ言い方してるな、それって虐待じゃない?私ならもう少し優しく声がけするのに。
・子どもの手洗い、席につかせる
→子どもたち、最近お友達に手が出る。大人が落ち着いていないから仕方ないよね。
・おやつの介助
→とにかく早く散歩の準備しなくっちゃ。あ、また〇〇ちゃんが泣いてる… etc
ある程度書いたら、客観的に眺めてみましょう。
あなたの気持ちの動きや、相手のどんな言動や態度にひっかかっているのか。
保育の中で、どれだけネガティブな気持ちになっているのかが見えてくるかもしれません
(上記は一例です。もっとポジティブな気持ちの方ももちろんいるでしょう!)
そして、その部分に蛍光ペンなどでマーカーしていきましょう。
苦手な先生の嫌なところや苦手なところを具体的に
できるだけ客観的に、冷静に眺めてみます。
なんていっぱいあるのでしょう! あるいは「あれ、私、こんなちっちゃいこと気にしてたんだ。大したことないな」と思えることもあるのかも。
次回はさらに「保育観の違い」を、今度は「相手軸」で考えてみたいと思います。
(つづく)
このコラムでは、皆さんからのお悩みを広く募集しています。
子どもたちのために働く、同じ仲間の立場から、保育の仕事を楽しく続けるためのヒントについて、ご一緒に考えていきたいと思います♪
次回は、
「その時の、相手の気持ち」
を想像していきたいと思います。
※医療的な内容については、専門家にご相談くださいね。
(文:鈴木聖子)